メンターさんとのお別れ

※本日の日記は特に長く、まとまっていませんが、ご了承くださいませ。


8月1日に配属され、その時から業務関係を教えてくれた業務メンターさんが
7月31日付で退職された。
退職された理由はご家庭の事情とのこと。
ご本人はまだやり残したことがあるっておっしゃってたし、
苦渋の決断だったと思う。


配属されて初顔合わせしたとき、
「お!イケメンの先輩だ!ラッキー!」
と、思ったが、これは誰にも打ち明けてないにしても(笑)、
メンターさんはチームのリーダーだったので、
割と私のことは放置だった。

実質誰もが自分の教育責任を担われていない現実に
悩んだり、葛藤したりしたが、
メンターさんの背中をいつも見て、
サービスを守る責任感とか、
人との関わりとか学ぶことが多かった。



チーム以外の方とお話させていただく機会があったとき、
メンターさんの評判としては、
「悪口を言わない人。心が広い人。」
とよく言われていた。
チームではその穏やかさと素敵な笑顔と、子煩悩な人柄から「パパ」と呼ばれていた。


ご本人もよくおっしゃっていたが、
超できるプログラマーではないらしい。
でも、職人肌の気質を持つ人も多い、開発部で
そのような方々からも信頼をされ、意見をまとめることができる方だったと思う。


そんなメンターさんの背中を見て9ヵ月過ごした。


5月のグループ内のチーム変更で、
別々のサービス、別々のチームだった。
それでも近くの席で、
パパの存在は、自分の中で一定の割合を占めていたと思う。


私は実質1年目は大きな案件にメインで入らなかったので、
パパとも実際仕事は一緒にできていなかった。
だから、自分がもっとこの場所でできることが増えた時に、
パパと一緒に仕事をして、役立ちたいって強く思っていた。


でも、その想いは叶わなくなった。


普通そんな大事に想ってる先輩の退職が決まったら、
さしで飲みに行ったりするんだろけど、
私はひたすら送別会の準備に集中した。



うちのグループは、送別会は盛大にやるのが慣例なのもあるけど、
パパやパパと一緒に仕事してきた人たちが思い出を共有して、別れをいう会にしたかった。

今はチームが大きくなって、サバサバしてるところもあるけど、
私が配属される前、もっとチームが小さいときは、
仕事仲間だけど、ガッツで楽しい時代があったのも知ってたし、
そういうのは今はきっとみんな忘れがちだけど、
そういう思い出も思い出してもらいたかったという気持ちもあった。


なんかただの慣例の社会人の送別会にしたくなかった。


なので、寄せ書きをはじめ、昔の写真をたくさん書き集めムービーを作った。
もちろん音楽は、GreeeeeeeeeeN!の「遥か」で!

ムービーは実質3日でつくったので、
夜9時10時で仕事を切り上げて、それから朝方まで家で制作する日が続いた。


日中昼休みなど、げっそりしてると
「なんで、仕事でもないのにそこまでしてるん?」と同期によく言われた。


でも、メンターさんに、「ここで働いてよかった」って思って、
この会社を卒業してほしかった。
って言ったら偉そうだけど、メンターさんの背中を見てて、
本当に大変な時期も見てきたし、仕事とご家庭の板挟みでつらそうなところも垣間見ていたので、
笑顔で卒業してほしかった。
大変だったけど、おもろかったなって笑って卒業してほしかった。



そして、当日。
どきどきしながら送別会の最後にムービーを流した。
3日で初のムービーの制作…正直あまり自信がなかった。


でも、パパはとっても喜んでくれた。
たくさんの涙を流しながら。


あとで、思ったんだけど、これだけの男泣き見たのはじめてだった。


マネージャーも泣いて、他の先輩も泣いてる人たくさんいて、
自分も気付いたらいっぱい涙がでてた。


ムービーも割と内容等は先輩方に内容を伏せて作っていたので、
かなり孤独な作業だったが、

ところどころチームの方々には撮影協力をしてもらい、
そのおかげていろんな人の心に残るものができた。

何よりパパが、誠実に仕事や人と向き合っていたから、
たくさんの人が集まり、あたたかい送別会ができたと思う。





自分の配属後の激動の日々にアドバイスをくれ、
自信を持てなかった自分を認め励ましてくれた方々が、
自分が独り立ちして、恩を返す前に、
現場から離れてしまうことが、配属されて1年もたたずして2度あり、
とっても自己嫌悪に陥ったことがある。


その方々が現場を離れたことは、私の成果とはまったく関係ないから、
自己嫌悪に陥るのはちょっと違うけど、
「自分がもっとできれば」と何度も思った。




だから、今回パパの卒業を知ったときは、デジャブだった。


だから、今回自分が送別会にかける想いは、
仕事で返せなかった分、自分ができる最大限のはなむけをパパに送りたかったのかもしれない。


先輩方から後輩として、何かを受け取るのはそれはそれで当り前、
後輩に返したらいいって考え方もあるし、それはごもっともだと思う。


でも、人と人との付き合いとして、ちゃんとお返しをしたかった。
感謝を伝えたかった。


気持ちが伝わってよかった。喜んでもらえて本当によかった。


別々の道だけど、これからも自分らしくがんばっていこう。
パパの背中から学んだことは、この業界だけでなく、
他にも通じる大事な姿勢だと思うし、ちゃんと心に刻んでおこうと思う。






※最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。